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財政が厳しい地方自治体の行政改革を、独自のノウハウでお手伝いします。
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2006年4月10日 |  最新版
窓口改革と「標準化」
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ある市の窓口改革のお手伝いをすることになった。まずは実態を確かめなくてはならない。そこで、市役所の一階に行って、3月末にどれくらいお客様が待たされているのか見てみた。

私が行ったときは、午前10時で、住民票関係の窓口には8人が待っていた。その町は総合窓口にはなっておらず、住民票関係の窓口、福祉関係の窓口、国民年金関係の窓口、税金関係の窓口は別々になっていた。8番目の人がどれくらい待たされるかを見ていたところ、かなり待たされていた。窓口に呼ばれるまで25分、かなり時間がかかっていた。ところが、それ以外の窓口にはほとんど待っている人がいない。

企業の窓口であれば、空いている窓口の人が「お客様、こちらへどうぞ」とすぐ声をかける。客を待たせないという意識が徹底している。担当の職員の接客態度は特に悪いようには見えなかったが、25分も待たせて本当に申し訳なかったという顔はしていない。市の職員は仕事の合間に手続きができるので、住民票等の手続きで待たされるということをほとんど経験しない。だから、待たされるときの不快感を、窓口をいくつも回らないといけない不快感を、何とかしないといけない問題だとは気がつかない。

市役所の窓口に来られる普通のお客様の応対は、特に詳しい専門的知識を必要としないので、住民基本台帳や国民健康保険や年金、福祉関係の手当てや税金の知識を研修して、総合窓口にするべきである。研修のノウハウも、コンピューターのシステムも既に開発は終わっており、何も難しい問題はない。さらには、3月末と4月初めの土日は窓口を開けるべきである。

佐賀市役所の総合窓口化は平成13年10月に始まった。視察に来る自治体はたくさんあったが、総合窓口を実現した自治体は少ない。規模の大きな自治体は簡単にいかないが、ここにも効率化のチャンスがある。なお、佐賀市役所の総合窓口であれば、8人くらいなら、5分から10分で手続きが終わるだろう。

先日、あるコンピューター関係者と会食をする機会があったが、そこでも、有益な話を聞かせていただいた。コンピューターのプログラムを開発する立場から見て、多くの自治体の証明書類の様式が違うので無駄が生じているとの話があった。

例えば、住民票の写しの記載の仕方が異なる、印鑑証明書の印鑑の写しを押してある場所が違うということがざらにあるそうだ。何が問題化というと、コンピューターのソフトを開発する場合に、そのつど、プログラムを変えなくてなくてはならないのである。もし、全部の自治体の住民票や印鑑証明の様式が同じであれば、この点の無駄はない。

確認はしていないが、金融機関でも通帳の様式やサイズが異なっていて、プログラムだけでなくATMの機械まで替える必要があるそうだ。日本の社会は細かいところにこだわって独自性を出す面があり、工業製品の開発などでは良い点もあるが、行政の無駄をなくすという点では、今後、「標準化」ということが大きなポイントとなる。

ここで思い出すのは、太平洋戦争中に日本軍は海軍と陸軍が弾の標準化をすることができなかったことである。ゼロ戦は弾の直径が12.7ミリと20ミリ、隼は7.7ミリのものを使用していた。一方、アメリカ軍は13.0ミリ(もしかしたら12.7ミリだったかもしれないが)に統一していた。そうなると大量生産も、補給もしやすい。

自動車の製造では部品の車種が違っていても部品をできるだけ共用化することが進んでいるが、行政においては「標準化」という点でまだまだ学ぶべき点は多い。

2006年4月10日
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