第一 総論
第二章 これまでの政策の達成度
まず、これまでの6年間に皆さんにお約束した政策がどのように達成され、また、達成されなかったのかを示し、市民の皆さんから、それについて評価を受けたいと思います。
1.第四次佐賀市総合計画の進み具合
私は、市長就任後の二年目の平成13年3月に、2001年から2010年までの佐賀市役所の基本となる「第四次佐賀市総合計画」を策定しました。この計画には、数値目標を66項目について盛り込んでいますが、その実施状況については、佐賀市役所企画課作成の「平成16年度末までの第四次佐賀市総合計画の実施状況」に記載されております。ここでは、各分野について、できたこととできなかったことを簡単に述べさせて頂きます。
(1) 成果が上がった点
- 福祉面
- 保育所の定員を600名以上増員し、また、幼稚園での預かり保育事業を8園で実施しました。平成17年4月1日時点での待機児童は、41人となり、待機児童ゼロまであと一歩となりました。
- 休日夜間小児急患センターの開設等子育て支援策を充実しました。
- 高齢者の認知症(痴呆)防止のための「物忘れ相談室」を開設しました。また、寝たきりのきっかけとなる転倒予防のため、転倒予防教室を開催し、65歳以上に占める寝たきりの方の割合は、10年度3.73%が、16年度は2.82%に改善しました。
- 精神障害者地域生活支援センターの開始などの障害者対策を充実しました。小規模作業所も、3カ所から8カ所に増えました。
- 焼却炉のそばに設置した余熱利用施設では、プールでの水中ウォーキングなど様々な健康増進活動を実施しています。
- 3歳児の平均虫歯数は、2.67本が1.83本と大幅に改善しました。
- 環境面
- 平成15年3月に新しいゴミ焼却炉が完成しました。環境を守るため、最高水準のダイオキシン対策を講じています。当初270億円の予定を、約170億円に削減しました。
- 下水道整備の速度を速め、平成11年3月時点での整備率47.6%、公共用水域の水質BOD3.83mgが、2005年では、69.2%、水質3.26mgとなり、市内の水路の水質が改善しました。
- 単独での下水汚水処理場の建設を計画していた大和町及び諸富町の汚水を佐賀市の下水処理場で引き受けることとし、両町の負担を合計して80億円以上を節約しました。
- リサイクルプラザを建設し、その管理をNPOに委託しました。市民、自らが環境に優しい取組みを啓発していく基盤を整備しました。
- 教育面
- 指導力不足等の教員による授業を補充する支援指導員派遣制度を平成15年度より導入し、平成17年度は約10人を市単独で雇い、学校に派遣しました。また、17年度は、障害児への生活指導員を市単独で雇い、約20人を学校に派遣しました。
- 校長の任期の長期化については、校長の一校平均在任期間は、12年度末1.82年が、16年度末3.13年となりました。
- 子供の学力強化のために、各学校で夏休みに補習をするなど授業時間を増やす取組みを16年度から実施しています。
- 佐賀市の小学校などの公的施設は、シックハウス対策を講じた施設とし、できるだけ子供たちに安全な施設としました。
- 経済発展の分野
- コールセンターの誘致が大きな成果を上げ、平成19年度までには1000名以上の雇用を見込んでいます。
- 観光分野では、ひな祭りが10万人のお客様を集めるイベントに成長し、バルーン大会や、骨董市など佐賀の自然、歴史と文化を生かした観光産業の育成に取り組みました。 観光客入り込み数は、11年度317万人が、16年度は360万人と増えました。
- 農業分野でも、学校給食に地元産農産物の導入がすすんでいます。農産物直売所は、平成11年度の8カ所から16年度は19カ所、販売額は、4千万円から約2億円に増加しています。
- 街の基盤整備について、駅周辺で歩道のバリアフリー化を進め、バリアフリー化された歩道は、1600メートルから3.880メートルとなりました。バスセンターも平成16年8月に完成し、佐賀駅にエスカレーターが設置されました。
- 市民活動促進の面
- 市民活動を促進するため、平成14年度にiースクエアービルに「市民活動支援センター」を設置し、その運営をNPOに委託しました。登録されたボランティア団体の数も、195団体から249団体に増えました。
- 川掃除の参加者は、12年度は約5万7千人の参加が、平成16年度は約6万6千人の参加となり、過去最高となりました。
- 防犯対策として、15.16年度に歩道の照明を5000基、駅周辺に防犯カメラを設置しました。
- 平成14年3月に暴走族等追放条例を制定し、合わせて、県警が暴走族監視カメラを設置し、暴走族の逮捕に効果をあげました。
- 男女共同参画社会の推進として、市の委員会の女性委員の割合が11年度25.7%から16年度30.5%に増えました。
- 行政改革の面
- 日経新聞社が行なっている全国市行政革新度ランキングでは、平成10年が350位、平成12年が171位、平成14年が20位、そして平成16年が13位と、全国で700ある市の中で、上位に評価されるようになりました。
- さまざまな業務の民間委託や事業の見直しを行い、定年退職者の補充を極力抑え、この6年間に市役所の職員を145名削減しました。
- 市長公用車は平成13年3月に廃止しました。
- 平成16年4月から、市長の給与を2割カットしました。
- 市営駐輪場等の市役所OBの職場を、障害者等の市民に開放しました。
- ガス局を民営化し、売却で30億円以上の利益を得ました。
- 市営バスと水道局の改革に取り組んでいます。
- 市の窓口をワンストップ化するとともに、日曜日もオープンし、3月末から4月はじめの繁忙期は土日も営業しています。
- 蓮池、嘉瀬、川久保の郵便局で、住民票等の証明書発行業務を委託しました。
- 市役所のIT化では、全国自治体の最先端を走っており、NHKのクローズアップ現代でも取り上げられています。地元企業にコンピューターのソフトを発注する道を切り開きました。
- 住民基本台帳の閲覧制限をする条例を17年5月から施行しました。全国では三番目の取組みです。
- 市町村合併については、平成17年10月に、諸富、大和、富士、三瀬村と合併することになりました。
- 佐賀県庁からの権限委譲については、農地転用許可権限などの26の事務が権限委譲されました。
- 管理職については、勤務成績に基づき勤勉手当(ボーナス)に差がつく制度を導入しました。人事については、これまでの年功序列を改め、若手職員の抜擢などを行ない、能力主義に移行中です。
(2) 成果が上がらなかった点
- 福祉面
- 出生率は低下を続けています。佐賀市の出生率は、平成10年度が1.48,平成16年度が1.47となっています。
- 児童虐待が増えています。
- 高齢化の進展とともに、今後は痴呆症の増加が予想されますが、その取組みは緒に就いたばかりです。
- 環境面
- 事業所から出るゴミが減りません。一人・一日あたりの排出量は平成12年度が1200c、平成16年度が1285cと増加しています。
- 犬の糞の放置や放し飼いの問題なども、解決のめどが立っていません。
- 教育面
- 人事権の県教育委員会からの委譲交渉は、うまく進んでいません。
- 不登校児の数がなかなか減りません。小中学校での不登校児の全生徒に占める割合は、11年度末で1.2%が、16年度末で1.4%人です。
- 経済面
- 工業生産額が減少しています。年間製造品出荷額が、平成10年度、1431億円、平成15年度、1169億円となっています。
- 久保泉工業団地の企業誘致がなかなかすすみません。不況は長引き、特に男性の職場が増えない状況です。平成11年度以降の進出企業数は、2企業です。分譲率は、平成11年の50%が、平成16年では60%となっています。
- 中心商店街も空き店舗数は、12年度71店舗が16年度末、79店舗と悪化し、空洞化に歯止めがかかりません。
- エスプラッツも再建に向けて模索中ですが、まだ、たくさんの課題があります。
- 行政改革の面
- 現業職員の給与が国の現業職員に比べて三割も高い状況は、いまだ改善されていません。
- 市営バスの改革は、観光バス事業を廃止し、給与も10%程度カットしましたが、いまだ、黒字化のめどは立っていません。
- 財政状況は悪化しました。借金が以下の表の通り、平成11年3月末、約534億円から、平成17年3月末674億円と、増えました。これは、焼却炉の建設で、平成13年度から15年度にかけて、150億円の借金をしたことが大きな要因です。景気対策としても、公共事業費をできるだけ削らないことに努めていました。
また、経常経費率は、同じく77.9%から89.7%に悪化しました。

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